=== === なぜコンテンツマーケティングが必要なのか? – 株式会社トリゲート
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なぜコンテンツマーケティングが必要なのか?

近年、耳にすることの多いコンテンツマーケティング。コンテンツマーケティングは、コンテンツによるコミュニケーションを中心としたマーケティング手法のことです。現代のメディア環境や消費スタイルに適したマーケティング手法として、近年、急速に注目を集めるようになりました。そこで、本記事では「なぜ今、コンテンツマーケティングに注目が集まるのか?」といった社会的な背景や、メリットやデメリット、成果を出すためのポイントなど、コンテンツマーケティングに関する基礎知識を紹介します。

コンテンツマーケティングの流行を加速させた「メディアの多様化」

なぜコンテンツマーケティングが注目されるようになったのでしょうか。

その背景には、2000年代以降のメディア環境の変化があります。20世紀においては、メディアといえば、テレビや新聞といったマスメディアが主流であり、消費者の多くもマスメディアから情報を入手していました。

しかし、20世紀末にインターネットが登場し、2000年代以降にはSNSなどインターネットメディアが発達すると、生活のなかで消費者が受け取る情報の量が一気に増大。消費者にとって「情報過多」の時代が到来します。

こうしたなかで、消費者は、自らに必要な情報を取捨選択したり、逆に、不要な情報をシャットアウトしたりする傾向が強くなっていきます。さらに、2010年代には口コミを掲載するレビューサイトなどが多数登場し、消費者は「客観的で信頼できる情報」に価値を置くようになっていきました(※1)。

ここにコンテンツマーケティングが必要とされる理由があります。一般的な広告が「企業側が伝えたい情報」を「消費者に直接届ける」ものであるのに対して、コンテンツマーケティングは「ユーザが求める情報」を「コンテンツとして提供し、ユーザに見つけてもらう」ものです。情報の客観性という側面では、一般的な広告よりもコンテンツマーケティングのほうが理にかなっていると言えます。

こうしたコンテンツマーケティングの特性は、客観的で信頼できる情報を求める、現代の消費者のニーズに適したものとされ、近年ではコンテンツマーケティングの重要性が広く説かれるようになりました。

コンテンツマーケティングのメリット・デメリットは?

コンテンツマーケティングのメリットとは、具体的にどのようなものでしょうか。

いくつかのメリットが挙げられますが、そのなかでも特徴的なのが「ユーザと関係性を構築できる」ことです。コンテンツマーケティングでは、ユーザが求める情報を継続的にコンテンツとして提供していくため、ユーザと長期的な関係を築いていくことができます。そのため、商品やブランドに対する好感や愛着を醸成しやすく、「ファン化」を促しやすいのが強みです。

また、「スモールスタートがしやすい」というのもコンテンツマーケティングの利点と言えます。一つひとつのコンテンツは低予算でも制作可能なため、自社の規模や予算にあわせてマーケティングを展開していくことができます。

一方で、コンテンツマーケティングのデメリットとして挙げられるのが、「継続的な取り組みが必要」という点です。コンテンツマーケティングは、コンテンツを継続的に提供する必要があるため、長期的な取り組みが前提となります。短期的な売上アップや顧客獲得には不向きな側面があると言えるでしょう。

コンテンツマーケティングに必須の知識「PESOモデル」とは?

コンテンツマーケティングを実施するうえで知っておきたい知識として、PESOモデルがあります。PESOモデルとは、既存のメディアをマーケティングにおける役割や期待できる効果ごとに4つに分類したモデルです。

従来、既存メディアは、広告を主に展開する「ペイドメディア」、企業が自ら管理・運営する「オウンドメディア」、消費者が情報を発信・流通させる「アーンドメディア」の3つに分類されており、これらは「トリプルメディア」と呼ばれていました。

しかし、近年、SNSの普及と一般化により、このトリプルメディアの構図が変化し、以下のような4つの分類として説明されるようになりました。

【PESOモデル】
・ペイドメディア(P)…主に広告が展開されるメディア。投入リソースに応じた効果を得やすい傾向にある。
・アーンドメディア(E)…インフルエンサーによる発信など、影響力が大きい情報を発信するメディア。消費者の信用や評判を醸成しやすい。
・シェアードメディア(S)…消費者が主体となって情報を発信・流通させるメディア。情報の「シェア」による拡散力が高い傾向にある。
・オウンドメディア(O)…企業が管理・運営するメディア。企業が情報をコントロールしやすい特性がある。

コンテンツマーケティングを実施する際には、これらの4つのメディアの特徴や特性を理解したうえで、「どのメディアに、どのようなコンテンツを展開するべきか」を検討することが重要になります。

コンテンツマーケティングで成果を出すには?

コンテンツマーケティングは、現代の消費者の消費スタイルにマッチしたマーケティング手法です。その意味では、現在、商品やサービスを展開する、あらゆる企業にとって効果的な取り組みと言えるでしょう。

しかし、先にも述べたように、コンテンツマーケティングには継続的で、息の長い運用が求められます。そのため、無計画な運用では、効果を得る前に取り組みが頓挫してしまうおそれもあります。

だからこそ、コンテンツマーケティングに取り組む際には、目的の明確化が必要不可欠です。しかも、可能な限り、具体的な目的を設定する必要があります。例えば、「売上アップ」を目指すのであれば、その達成のために取り組むべきなのは、「認知度向上」か、「見込み顧客の既存顧客化」か、「既存顧客のLTV向上」かといったように、目的を掘り下げ、より明確にする過程が求められます。コンテンツマーケティングの第一歩は、自社の現場を見つめ、分析し、その目的を見極めることから始まるのです。

【出典】
※1 総務省 平成28年版情報通信白書 第一部 特集「IoT・ビッグデータ・AI~ネットワークとデータが創造する新たな価値~」
https://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/ja/h28/html/nc114320.html